Column

2019.02.12

2019.02.12連載企画第一弾:リッチメディア様のチャレンジ Vol.1




トレーディングデスク局
Marketing Lab Division プロフェッショナル
杉山 甫

リッチメディア様のチャレンジ”よりブランドに寄り添う新たな価値創造” Vol.1

弊社のパブリッシャー支援領域において、日々お伺いするパブリッシャーのリアルな声。
本企画は、対談形式で三弾に渡りお送りします。
今回は連載企画第一弾として、株式会社リッチメディア執行役員の中様をお迎えしました。
組織として新しいチャレンジを推進されている中さんに、お取り組みの背景から今後の展望までをお話いただきます。

(杉山)
弊社コラムの対談形式の記念すべき第一回ということで、本日はよろしくお願い致します。
まずはじめに、貴社のご紹介を兼ねて、今までのお取り組みと現在のお取り組みについてお伺いしたいと思います。

(中)
はい。宜しくお願いします。
弊社リッチメディアは2010年に創業しました。創業時は、受託事業を展開しており、2013年ごろからメディア事業を新規事業として立ち上げ始めました。
その時の自社メディアが「スキンケア大学」でした。「スキンケア大学」は、当時にしては美容に特化した専門媒体の先駆け的な存在であったと自負しています。
メディア事業を展開してから、約5年が経ちました。主なマネタイズとしては、広告費で収益化しています。基本的に広告主様は、化粧品・医薬品・食品・日用品のメーカーが中心になります。
弊社はメディアを通じて、「広告枠」の提供をする事業者ではなく、広告主様のマーケティング課題を定義,・解決するソリューションを提供する事業者であると意識しています。

■現状のお取り組みについて
(杉山)
今取り組まれている内容は具体的にどのようなものなのでしょうか。

(中)
メディアの広告収益の一環として、広告枠(純広告)の販売も続けていますが、比率としては減らしていっています。目下弊社がこだわってやっていることは、メディア事業者として培ってきた専門的ノウハウやリソースを、広告主様に提供をすることをしております。
弊社のようなメディア事業者は、いわゆる生活者と言われるユーザーに最も近い存在であって、これは広告主様、僕らは“生産者”と呼んでいるのですが、彼らのお客様のことを最もよく知るチームになれると考えています。
その生活者のことを最もよく知る人間たちが、コンテンツの力を活用して、マーケティング活動をより価値のあるものに変えていこうとしています。今までメディアの運営の過程で培ってきたコンテンツ企画力や制作力、運用力を広告主様のマーケティングに活かすということを今取り組んでいるような形ですね。

メディアだけで収益化させていくというか、単純に広告枠を売りましょうみたいなのだけですと、どうしてもメディアの事業モデル自体が瓦解していくので多分これは継続していけないというか、良いコンテンツを作り続けられないという風に思っています。
結局、広告枠の販売だけで、広告主様の課題ってすべて解決されるわけではないですし、やっぱりお付き合いが進めば進むほどニーズが多様化するというか、もっとこういうのも解決したいという風になるんですよね。
そうすると、僕らが今、提供できるソリューションだけだとこれは叶えられないなという場面が多く、それらをひっくるめて解決できるチームを作ろうという背景です。

■新たなチャンレンジへのきっかけと組織改革
(杉山)
今までのメディアとしての歩みからは少し幅が広がるというか、方向転換的なお取り組みになっていくような気がしますが、そこに対して社内で課題意識があったんでしょうか。

(中)
社内でというより、僕自身がずっと考えていたことです。
理由は二つあるんですが、一つ目は、いまのwebメディア自体が、そのメディアに訪れるためにユーザーが来ているというよりは、結局はSEOでユーザーを集客してきているので、ユーザーさんが欲しい情報を取りに行ったら、たまたまそこにそのメディアがあったという、通過点としてのパブリッシャーになっていると思うんですね。

結局、SEOというのはGoogleのルール上に成り立っているので、アルゴリズムが変わっていけば、それに合わせた形でコンテンツの届け方を変えていかなければならないので、常に常に、届ける方法をアップデートしていかなければならないのですごく不確定要素が強い。それが一番の課題ですね。
二つ目は、先ほど申し上げたように、メディアに集まったユーザーを換金してお客様に提供するというのだけですと、クライアント様の課題を解決できないと思ったので。
あくまで一つの課題は解決できるのですが、マーケティングの根っこの部分までは入っていけないなっていうところで、そういう意思決定に至ったという感じですね。

(杉山)
今のお話、中さんの思いから事業のポートフォリオの変更やケイパビリティを増やしつつやってきていることだと思うのですが、社内の移行はスムーズにいったのでしょうか。

(中)
2018年の10月からガラッと組織自体を変えました。
それまではフィジビリティ的にアクションしたり、考え方を話す機会を持ったりして、社員の考えや温度を計っていました。
メディア業を営んできた期間も長かったため、事業方針を転換すると決めて発表した直後は、社内のメンバーに理解をしてもらうには少し時間がかかりました。

(杉山)
それはやっぱり、意識的な部分が大きかったのでしょうか。

(中)
はい、意識的な部分が大きいと思います。
世の中の生活者が求めている情報を届けるんだ、という使命のためにやってきた人間たちが、あれ?次は広告をやるのかというような意識に変わるんですね。

ただ、そうじゃなくて、結局は、生産者、僕らはメーカー様のことを生産者と呼ぶのですが、やっぱり彼らも生活者のことを豊かにしたいと本気で思っているからプロダクトを出して、サービスを出しているので、その生産者と生活者の間に大きなすれ違いが生まれているのであれば、そこのギャップを解決しに行くことこそが、実は両方の豊かさを実現していくことになるのではないかと。

そのギャップを埋めることで、必ず生活者の豊かさも追求できるという意識改革をやっていかないと変わっていかなかったですね。
単純にビジネスモデル変えますというのだけだと、腹落ちしなかったですね。

(杉山)
今のお話は、まさに重要なポイントだと思っていて。
我々の言い方でいうと、Toクライアント様の先に消費者がいて、クライアント様の満足が消費者の満足につながるだろうというコンセプトのもと、変えていくんだよっていう話じゃないですか。
ただ、メディアとしてジャーナリズムと同様に、当然読者に対しても価値を提供しなければいけないと思うのですが、結果その良質な読者がいるからこそ、生産者の方にも向き合って頂けて自分たちも嬉しいみたいな、三方良しでなければいけないみたいな。
今の話からすると、逆に編集サイドからすると、To読者はどう見ればいいですか?みたいな話になりそうだと思うのですが、そこはどうだったんでしょうか?

(中)
To読者のところに関しては、当初は一般の編集コンテンツを読者に届ける力を失っていったんです。いわゆるGoogleのアルゴリズムによって。
今編集チームは、どれだけ良いコンテンツを作っても、届ける手立てをもっていないんですよ。
そうすると、その届ける手立てを開発しなくちゃいけないよね、と。
それはWebだけじゃなくて、別にオフラインでも良いですし、色んな届け方があると思うんですけど。それはこれから取り組んでいくべきことだと思います。
今僕としては、メディアというものを通じて、まずは、生産者と生活者との間の溝を埋めに行くってことをやりにいきたいと考えていて。

僕らもメディアとして、情報支援はできているわけです。
つまり、何かで悩んでいるときに、頼りどころになることはできると。
でもいざ解決するとなったときに、何を以て解決すればいいのかっていう、行動支援までは担保できていなかったというのが、メディアとして片手落ちだったんですね。
これはずっと課題に思っていたことですね。

なので今回、コンテンツスタジオの構想にしていくことによって、クライアントワークかもしれないですが、そのなかで、やっぱり生活者が求めていること、欲しい情報をきちんとコンテンツとして提供して、その上で解決手段として、こういうものを売っているよっていう。
それが自分ごとになれば購入に至るでしょうし。
その前段の文脈というのは、どのみちTo読者に向けて向き合って書かないと良いコンテンツにならないんです。
だから、別にクライアントワークだったとしても、読者に向いているだろうという考え方でやっていますね。

(杉山)
どれぐらいかかりましたか?社内変革には。

(中)
2018年10月から始めて、コンテンツマーケティングの思想とか、そういう部分が抜け落ちているので結構そこのインプットから始めています。
だんだんと理解が深まって、少しずつですが一時を境に、一気に変わってきましたね。

(杉山)
早いですね。

(中)
いまうちは30人ぐらいなんですけれども、30人のうちいわゆるキャズムの17%位でしょうか。それを超えてきているような印象はあります。
最初は4人ぐらいでしょうか。僕の言った構想にピンときたメンバーは。
当初はインプット機会や対話の機会をかなり増やしました。
担当部長などから、世の中のデジタルマーケティングはどのような変遷になっていて、コンテンツはなにが求められているのかとか、コンテンツマーケティングの課題はどこにあるのかというのを伝えていくと、どんどんみんなの中で思考がアップデートされていって、
「じゃあ僕らの役割ってこうだよね。」「私たちは、こういうことができるかもね。」というのが少しずつ発言として出てきましたので、まだこれからという感じですが、とても頼もしく感じています。

※Vol.2へ続く。
次回はリッチメディアが考えるコンテンツスタジオ構想についてお送りします。




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